さて本日はDX(デジタル・トランスフォーメーション)についてのお話です。
昨今あちこちで話題になる「DX」ですが、実のところいまいち何のことか分かりづらくもあり、また解釈次第でややもすると意味合いも変わってくるのですが、DXに関する難しい話は専門家の方たちにお任せして、もっと気楽にDXというものをIT企業の目線で、Minatoの目線でお話させていただきます。
DXの定義
「デジタルによる日常生活の変革」
元々こんな感じで説明されてきたDXですが、背景にはコロナ禍による働き方の変革が求められていることもあったので、DXとはITを活用して抜本的に何かを変える・・・つまり働く側から見れば「働くこと」がITによって劇的に変化し、それは日常生活までをも変える・・・・何となくこんなイメージがあったように思います。
今、DXはどう解釈されているのかと言うと、経済産業省のDX推進ガイドラインによるとこういうことだそうです。
「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」
どちらも同じことを言っているようには正直聞こえないのですが、誰の目線で見るかによって話は変わってくると思うので、経産省のガイドラインは企業目線で見ればDXってそういうことなんだろうなと思います。
もはやデジタル化の必要性については論じる必要はないぐらい、誰もがその必要性は感じていると思う(そのはず)ながらも、しかしこれってDXをやろうとする企業からするとめちゃくちゃハードル高くないですか!?
Minatoが考える企業のDX
最終的なゴールとして経産省の定義にあるようなDXはまったく否定しませんし、むしろそうあるべきと思います。
ただスタートの時点でこれを掲げてしまうとハードルが高すぎてやる気も失せるというか・・・(笑)
MinatoもDXを実現しなければならない企業側の立場でもあり、他社のDXを支援するIT企業側の立場でもあるのですが、DXって一朝一夕で実現できるものではなく、地道に取り組むべきものだし、ITだけでは実現できないものと考えています。
つまりMinatoが考えるDXは簡単にまとめるとこんな感じです。
①道具(IT)ひとつで「万事OK!」ではなく中長期的な視点をもって取り組むべきもの
②「経営」と「組織」と「IT」が三位一体となって取り組むべきもの
③企業とDXを支援するIT企業(※)が二人三脚で取り組むべきもの
(※)社内にIT部門があるような大企業とかなら自社内で取り組めると思いますが、中小企業においては自社内にIT部門がないことが多いため、ここではDXを支援するIT企業が必要ということを前提にしています。
では具体的にどう進めていくのか・・・・?
世の中にはちゃんと分かりやすく解説してくれる人はやっぱりいるもので、代表の中明が紹介してくれた記事は「そうそう!これこれ!」といったものだったので、ブログですけど他人の記事を引用させていただきます。
DXの具体的な進め方
「デジタルトランスフォーメーションへの3つのステップ」
と題した記事だったのですが、その記事による3つのステップを紹介します。
①デジタルパッチ → 既存モデルの個別要素のデジタル化
②デジタルインテグレーション → 既存リアルモデルとデジタル要素の融合
③デジタルトランスフォーメーション → デジタルによる新モデルへの組み換え
まず①は企業の既存のサービスや業務の延長線上で考えていけばよいもので、個別の業務領域に対して部分的にデジタル化を実現していくものと定義されています。
これはそんな特別なものではなく、これまでも「業務効率向上」とか「生産性向上」といったテーマでITを導入(以後、デジタル化と呼びます。)してきた企業は数多くありますので、企業側としても取り組みやすいのではないでしょうか。
次に②ですが、こちらは既存ビジネスモデルの高度化、拡張化のフェーズと定義されています。
つまり①の場合はビジネスモデルや事業そのものが大きく変わるような話ではなく、あくまで既存ビジネスモデル、事業の範囲内での部分的デジタル化となりますが、②は既存ビジネスモデル、事業の変化を伴うことになります。
言わばビジネスモデルそのもの、事業そのもののグレードアップと言えばよいのでしょうか。
こうなるとまさに経営(事業)と組織(現場)、ITがまさに三位一体(※)となって取り組むべきフェーズと言えるわけです。
(※)①の段階から三位一体での取り組みは必要なんですが、より連携を密にした取り組みが必要って意味で。
そして最後に③となるわけですが「新しいビジネスモデルを構築する」「新しいビジネスモデルに適合した組織構造へと変える」と定義されていて、この「新しいビジネスモデル」にデジタル化が組み込まれていることはもはや言うまでもありません。
つまりビジネスモデルそのもの、事業そのものが新しい形に生まれ変わるわけで、こうしてようやくデジタルトランスフォーメーションの実現とされています。
これは私の個人的解釈ですが、なぜ①→②→③と段階的に取り組んでいく必要があるのかと言うと、①を実現することで②が具体的に見えてくる、②を実現することで③が具体的に見えてくるからってことだと考えています。
いきなり③をやろうとしても正直迷うばかりで、やっぱり「急がば回れ」ではないですが段階的にステップを踏んで実現していくことこそが結果的には成功への近道なんだろうと思います。
まとめ
デジタル化がこれから先、我々企業が生き抜いていく上で必要かどうかで言えば、ここに「不要」という答えはもはやないと思います。
誰もが「必要」であることは理解しながらも、「いまいちピンとこない」「どうしていいか分からない」という悩みが多かれ少なかれ存在しているのが現状ではないでしょうか。
しかも「デジタル化には高額の費用がかかる」「デジタル化しても効果が出る保証はどこにもない」といった想いもあってデジタル化を躊躇してしまうこともいまだ多くあることと思います。
ここでもしデジタル化を躊躇される方がいたら、こう考えてみてはいかがでしょうか?
①デジタル化はいきなり大胆、劇的なことから始めるのではなく、段階的に取り組んでいく。
(いきなりデジタルトランスフォーメーションではなく、デジタルパッチから)
②いつかは取り組むべきものと割り切って、長期戦になることを前提に早めに取り組む。
(企業として体力があるうちに取り組まなければ、体力がコロナ等で奪われてからでは時すでに遅し)
③デジタル化には「多額のコストがかかる」ではなく、デジタル化しなければ「これから先に多額のコストがかかる」と考える。
(デジタル化の遅れは労働人口が減少するこれからにおいて企業の競争優位性を損なうわけで、そこで取り返そうとすれば無理な投資とリスクを強いられかねない。)
④「外部のIT企業にデジタル化を依頼すると高額になる」と考えるのではなく、社内の人間がやろうが外部の企業がやろうが誰がやってもデジタル化にはコストは伴うことを理解する。
(自社内にITに精通した人材を確保するほうが採用コスト、教育コストなんかも加算すれば結果余計に高額になる)
⑤社内の人材は本業に、デジタル化は専門家である外部をうまく活用する。
(専門的領域は長年の経験や実績がものいう世界でもあって、そこに自社でコストや労力をかけるぐらいなら「餅は餅屋」の方が効率的)
デジタルトランスフォーメーションって「勝利の方程式」がいきなりあるわけではないので、経営と組織とITが三位一体になって考えて、トライしてみて、改善してみてを繰り返していくことが重要で、そのためにMinatoのようなIT企業は存在しているのだと思います。
雑談
今日は10月13日、10月も中旬ですね。
例年10月中旬ってこんなに暑かったっけ?と思ってしまうほど、日中は半袖でないと暑いし、朝夕と歩いてると最初は心地よいのですがだんだん暑くて結局汗をかくような始末です。
少し前までの日差しが肌に突き刺さるような驚異的暑さに比べれば、かなり過ごしやすい季節になったわけですがそれにしてもこんなに暑かったっけなあ・・・・と思いつつ、先週から徒歩でオフィスに通っています。
現在Minatoはリモートワーク中ですが、地方拠点にはオフィスがあって(神戸はコワーキングです)一部の社員はそこに出社しているわけですが、私も気分転換、健康増進のためにも歩いてみようと思って行動に移してみました。
これまでも早朝ウォーキングと称して毎朝1時間程度歩いてはいたのですが、オフィスに行くとなると目的が明確というか、必要にせまられるというか、「行かなければならない」がいい意味で働いて、これなら続けれそうな気がしています。
※ここまで書けばお分かりかと思いますが、早朝ウォーキングはそろそろ飽きてきて、最近さぼりがちです(笑)
これから気温が急激に下がり、外出が嫌になるような季節がやってくるかと思いますが、その時は・・・何か別の方法で気分転換、健康増進を自分なりに見つけてみようと思います。
今日もここまでお付き合いいただいた方、本当にありがとうございます。
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